過当競争による弊害
低コスト競争によって、コストが低くなることは投資家にとって喜ばしいことです。
ところが、これが行き過ぎると、弊害が発生します。
- 低コストと誤認させる詐欺的経営の横行
- サービスの劣化
- 破綻リスクの増大
(1)低コストと誤認させる詐欺的経営の横行
例えば、「スプレッド1銭固定」といって宣伝しているとします。
この場合、スプレッドは1銭で提示しています。
しかし、約定しない。
または、約定が遅く、不利なスリッページが発生してしまいます。
実際は、不利なスリッページがあるため、スプレッド1銭よりもコストがかかっています。
実際、このようなことが行われている事実が判明しました。
2009年10月21日、MJは行政処分を受けました。この時に、一部の顧客に対して、約定遅延、拒否が行われていたことが分かりました。
(2)サービスの劣化
約定拒否や遅延が起きるのは意図的な行為でなければ、サーバーなどのシステムが弱いことが考えられます。
これらを強化するのは、業者が営業利益をあげていなければ、なかなかできることではありません。経営がしっかりしていなければ銀行もお金を貸してくれません。
新しい取引システムの開発、為替情報の提供、チャートの高性能化、等々、業者がお金をかけるべきことは山ほどあります。
低コストでも確実に利益が上がっていればいいのですが…
低コストによって、カバー取引による正常な営業利益がえられなくなっているため、利益相反状態になっている可能性があります。
そのため、いろいろな怪しい噂(うわさ)も存在します(この点は次のページにて)。
低コスト業者の50%は破綻する?
(3)破綻リスクの増大
要するに、儲からないので破綻するしかないわけです。
今は、レバレッジ100倍、200倍が認められていますが、2011年からは25倍までになります。
そうなると、高レバレッジで取引量を増やすことで、利益を確保していく経営手法が使えなくなります。
生き残るには、コストを上げるか、取引仲介以外の営業で利益を出すか、するしかないわけです。
それができないのであれば、利益相反のまま経営を行い「顧客に損をしてもらう」などの「まとも」でない手段を取るしかないわけです。
今後、スプレッド(米ドル円)1銭未満の業者は、確実に淘汰されます。
「50%は破綻する?」と表題に書きましたが、特に根拠のある数値ではありません。とりあえず、半分くらいに減るだろうと思われます。最終的には上位数社に絞られるてくるような気がします。
営業収益が取れる取引高を確保するには、顧客をたくさん集めなくてはなりません。レバレッジ規制が強化されますから、ますますその要素が強くなります。
そうなると、顧客数の少ないところや、行政処分を受けるようなところ、システムトラブルが頻発するようなところは、トレーダーに嫌われることになるでしょう。そして、淘汰が進んでいくことになります。
低コスト業者で取引したい人は、慎重に業者を選ぶことが求められます。低コスト業者を避けるべきかどうかは、投資家の判断です。
株式を買うのと同じことです。
長期間バイアンドホールドしてもいいと思う株式を買う人もいるし、短期間だけ株価が上がってくれればいいという株式を買う人もいるわけです。
低コスト業者には、いろいろなリスクが潜んでいますが、コストが安くなる可能性があります。いろいろなことを天秤にかけて、自分にベストな業者を選びましょう。
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